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第97回ツール・ド・フランス 第十七ステージ
2010.07.22 ポー~トゥールマレー 174.0km

前日からの雨が残り小雨が降る中開催された第十七ステージは、第十六ステージで通過したトゥールマレーに再び上ってゴールとなる最後の勝負どころのステージ。そのステージをフレチャ(SKY)、ボアソンハーゲン(SKY)、コーネン(LIQ)、コロブネフ(KAT)、ブルグハート(BMC)、ポリオル(COF)、ペレスモレノ(EUS)が逃げを決める。この逃げが決まっても集団は安定せず逃げにのりたい選手が飛び出しを図る。そんな中残り150km付近で落車が発生しS.サンチェス(EUS)が巻き込まれてしまう。S.サンチェスはなかなか起き上がれなかったが集団がスピードを緩め、チームメートが献身的にリカバリーを果たし無事集団に戻ることに成功する。この間、集団からサストレ(CTT)、コノヴァロヴァス(CTT)が飛び出し追走集団を形成し、コノヴァロヴァスの献身的な牽きが終わるとサストレの単独の追走が始まる。
マリーブランク峠でタイム差を縮めたサストレだったが平坦に入ると人数の差が力関係に大きな影響を与えその差は広がってしまう。結局サストレはほとんどを単独で走行するも先頭に追い付くことは最後までかなわず、トゥールマレーに入る前に集団に吸収されてしまう。
残り18kmとなり集団に3分59秒のアドバンテージを得て最後の山岳であるトゥールマレーに入った先頭で、ボアソンハーゲンが脱落。さらにコロブネフがアタックをかけると付いてこれたのはブルグハートのみとなり先頭は2人となる。2人は最初のうちは先頭交代をしていたがすぐにアタック合戦となり、残り13.7kmにきてコロブネフが競り勝ち単独トップに躍り出る。
一方集団はSAXがスピードを上げ、バッソ(LIQ)ら有力勢が続々と遅れていく。そして最後のアシストであるフグルサング(SAX)が牽くと、ASTのアシストが全員脱落しコンタドール(AST)のみとなる。フグルサングはハイペースを維持するが残り11kmでバレド(QST)がアタックするとその役目を終え下がっていく。この後ローランド(BTL)がアタックしたことをきっかけに、A.シュレック(SAX)がカウンターを仕掛ける。これにコンタドールがすぐに反応し集団から抜け出す。J.ロドリゲス(KAT)、メンショフ(RAB)が追うがすぐに後方に追いやられ2人の勝負が開始される。
何度もアタックをかけるA.シュレックに対しコンタドールはぴたりとマークに入り逃げを許さない。それでもあきらめずスピードを上げアタックをかけるA.シュレックに対しコンタドールはダンシングで対応していく。防戦一方に追い込まれたコンタドールだったが残り3.8kmで突如アタックをかける。もちろんA.シュレックがマークに入り抜け出しを阻止すると後は一度も先頭を譲ることなく、レースをリードしていく。スピードの衰えないA.シュレックにコンタドールはコーナーでも最短コースをまわり余計な体力を消耗しないように心掛ける。結局二人の勝負は決着がつかずゴール前に到達。コンタドールはA.シュレックの横に並ぶものの前に出ることはせず、その結果A.シュレックがステージ優勝となった。3位には飛び出したJ.ロドリゲスが入り、続いてヘシェルダル(GRM)、S.サンチェスが続く結果となった。

ステージ優勝:A.シュレック(SAX) 5:03:29
総合トップ:コンタドール(AST) 83:32:39
ポイント賞:ヒュースホーウト(CTT)
山岳賞:シャルトー(BTL)
新人賞:A.シュレック(SAX)
敢闘賞:コロブネフ(KAT)

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最後の山岳がすべて。
2人の戦いは鳥肌がたつほどすごかった。
もうそれ以上の言葉はありません。
良いレースをありがとう。

動画はこちら

新城選手は28分17秒遅れのステージ100位で3時間9分56秒遅れの総合112位です。
by lanterne-rouge | 2010-07-23 21:26 | 2010ツール・ド・フランス
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