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第97回ツール・ド・フランス 第十五ステージ
2010.07.19 パニエ~パニェール・ド・リュション 187.5km

ピレネー山岳二日目。
なかなか逃げが決まらなかったが残り110kmでヴァンボー(LIQ)、ヴァンスーメレン(GRM)、イワノフ(KAT)ら10人の逃げが成立する。集団は二つ目の山岳であるル・ポルテ・ダスペ峠を越えるまでスピードを落とし走り、下りにあるカサルテッリの碑に選手たちは哀悼の意を捧げながら下っていく。ここを過ぎるといつも通りの展開に戻りSAXがコントロールしはじめる。
しかし、先頭との差は広がり残り43kmで10分50秒となり超級山岳のポール・ド・バレ峠に入る。この山岳に入り先頭ではヴァンスーメレンがスピードを上げると人数が絞られていき、先頭は5人となる。そして残り29.6kmでヴォクレール(BTL)がアタックをかけると他の選手を引き離し単独トップに躍り出る。ヴォクレールは前をはだけ、おなじみのダンシングでリズム良く上っていく。山頂をトップ通過し下りに入ってもヴォクレールは踏むのをやめず攻め続ける。コーナーで危ない場面もあったが無事乗り切り、ゴールがあるパニェール・ド・リュションの街に入る。そして、フラムルージュを通過するとヴォクレールは初めて笑顔を見せる。振り返りチームカーに向かってガッツポーズし、観客の声援にも応じる余裕のウィニングラン。最後はスピードを緩めステージ優勝をかみしめるようにしてゴールした。
一方メイン集団ではSAX最後のアシストであるC.セーレンセン(SAX)の牽きが終わる頃、A.シュレック(SAX)がアタックをかける。即座に反応したのはヴィノクロフ(AST)で2人は集団との距離をあける。しかしすぐにA.シュレックのバイクにトラブルが発生し立ち止まってしまう。止まった彼の横をアタックしたコンタドール(AST)が過ぎていき、一転してA.シュレックのピンチに。バイクを直し追いはいじめたA.シュレックは遅れたメイン集団に合流、しばらくは後ろで休んでいたがすぐに先頭に立つと集団を牽き始める。
これに対しA.シュレックに差をつけたいコンタドールはS.サンチェス(EUS)、メンショフ(RAB)とともに逃げ続ける。先頭から遅れてきたレダ(QST)とロバール(MRM)と合流し、下りに入る。下りに入るとS.サンチェスが積極的に牽き差を広げようとする。追うA.シュレックもヴァンデンブロック(OTO)とともに猛追したためその差はイーブンペースのままとなる。しかし、緩斜面になったこととA.シュレックのもとにヴィノクロフが追いついたことで徐々に二者間の差は広がり始めてしまう。
結局残り1kmでコンタドールらは先頭から遅れた選手たちとも合流しヴォクレールから遅れること2分50秒遅れでゴール。A.シュレックはそこから39秒遅れでゴールし総合が逆転。コンタドールが8秒上回りマイヨジョーヌを獲得したが、観客はブーイングの嵐で後味の悪いレース結果となった。

ステージ優勝:ヴォクレール(BTL) 4:44:51
総合トップ:コンタドール(AST) 72:50:42
ポイント賞:ペタッキ(LAM)
山岳賞:シャルトー(BTL)
新人賞:A.シュレック(SAX)
敢闘賞:ヴォクレール(BTL)

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コンタドールは魔が差しましたね。
今日のこの行動は彼のキャリアの中で汚点の一つになるでしょう。
前を走っており、さらにその横を通過していて気がつかなかったというのは絶対あり得ない。
やってはいけないことだったと思います。
この行動に怒る、A.シュレックの気持ちもわかる。ゴール後のA.シュレックの表情がすべてを表していましたね。温厚な彼があそこまで態度に表わすんだからよっぽどのことなんです。
こうなるとコンタドールではなくA.シュレックに総合優勝してほしいなと思っちゃいます。
がんばれよ、A.シュレック!

話変わってクイズですが、
選手名を答えるクイズがあるじゃないですか?
いまのところ
全敗です。

クイズを外すことで有名な栗村監督がコンタドールと予想していたので、対抗してA.シュレックにしてみたら自分のほうが勝っちゃいました。というわけでA.シュレックファンのみなさん本当にごめんなさいm(__)m

新城選手(BTL)は28分49秒遅れのステージ142位で2時間13分36秒遅れの総合105位です。

動画はこちら
by lanterne-rouge | 2010-07-20 18:10 | 2010ツール・ド・フランス
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